写真01 52年規制で金属製オートの販売が出来なくなってから登場したコクサイのプラ製ガバメントです。

外観は金属ガバを引き継いでいますが、メカはMGC GM 2 のコピーです。ただし ブローバックはしません。


登 場

写真10 1978年4月号のGun 誌に広告が載っています。78年と言えば昭和53年で、銃身分離型規制の52年規制の直後に当たります。 法律改正によって各社は銃身分離型オート拳銃はプラ製しか作られなくなりました。P-38 やガバメント など売れ筋が規制対象になってメーカーの経営に大きく響いたものと思われます。

外 観

写真02


写真05


写真03

ABS モデル特有の艶有りが魅力?です。

トリガーガード周りの切削面は実物をよくコピーされています。

右は飛び出たスライドストップ形状の写真です。


金属モデルと比較

写真04 トカレフみたいなトリガーや、やけに出っ張ったスライドストップ、変な形のメインハウジングなど コクサイ金属ガバとかなりパーツは共用されています。 マガジンも少しこすれば使用できたと思います。

むかしは、なんて格好悪いんだぁっ・・と思っていましたが、歳を取ってきたらなんとも愛嬌があるように思えてきました。 本物そっくりにしようなんて、まるで考えられていない作りに脱帽です。


メ カ

写真06 ブローニング1910のようにバレル周囲にリコイルスプリングを配した単純設計の
MGC・GM2の丸ごとコピーです。 エジェクターも同様です。
写真07 GM2の初期型のセンターファイア式をコピーしています。GM2はのちにサイド発火式に変更になります。

写真で気付きましたが、メインスプリング・ハウジングを外すピンは、グリップを外さないと抜けませんね。


GM2と比較

写真08 見た感じまったく同じ物に見えます。
写真09

写真15 バレルが入ったままMGC と入れ替えてみましたが、すこし削ったりすると相互に使えそうです。


フレーム大きさについて

写真16 写真17 写真18 写真19

写真は上からリアルマッコイ、コクサイ、MGCですが、ご覧のようにリアルマッコイの木製グリップはぴったりと コクサイに合います。そうなのです、コクサイはメカ的には、GM2のデッドコピーなのですが、グリップネジ位置は コクサイ金属製と同じ位置にあり、そのため実物グリップも1mmくらい下がはみ出しますが装着可能なのです。 また、GM2と並べた写真で分かりますが、MGCよりもコクサイの方が少しフレームが大きいのです。

ですからMGC のGM2 に是非ともこの実物グリップを装着したい・・・って人がいたらコクサイのフレームを使用すれば それは出来そうです。
まぁ、そんな人はいないと思いますが。


カート

写真14 コクサイはMGC と違ってブローバック式ではありませんのでこのようなカートが付属しています。

紙 箱

写真12 写真13 栄光のTMマークが輝きます。

トレードマークの略だと聞いたことがありますが、本当だか分かりません。 このマークは、S&W リボルバーにも刻まれていましたが、こののち1984年ごろからリボルバーのマークは KSに変更になります。


分解図

写真11

MGCと違ってブローバックタイプではありませんので、ハンマー右側にGM2の特徴である板状のディスコネクターは存在しません。

それにしても右側の解説には、すごいことが書かれています。ブローニングを真似てコルトが作ったのではありません。ブローニングの設計をコルト社が共同で開発して作り上げたのが、コルト1905です。そこからガバメントに至るまでの改良にもブローニング氏とコルト社は共同で歩んでいきます。ですから1905もガバメントもジョン・ブローニングの設計だと言われています。